今日はダフィーカイロの坂木です。今回も自分の趣味に走りまくった内容でお届けします。一応、他の運動競技をしている方にも参考になる部分が出せればいいかな、と思っていますがどうでしょう?

現在、リオ・パラリンピックが盛り上がっていますが、ストリート・スポーツ界にもこんな「ぶっ飛んだ」ハンディキャップ・マンがいます。まずはコチラをご覧になって、元気をもらっちゃいましょう!

Wheelchair Freestyle – Wheelz – Gnarly!

Aaron Wheelz – Sitting Around – WCMX

 

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著者;Joe Zlomek

 

1、アグレッシブには基礎体力が必要です

さて今回のテーマですが、おっさんになってからアグレッシブ・インラインスケートを始めようとするとネックになってくるのが体力面です。私も40歳を超えると、目に見えて体力の衰えを感じます。さらに40代後半を迎えると、体のあちこちがガタがきて、痛いし、昔できたことが全然できん。と落ち込んでおります。

というより運動の総量が減っているので、ただでさえ加齢で体力落ち込むのに、運動しなけりゃ余計衰えるのはあたりまえか。

もともとジャンプ力は無かったが、この間、新横浜のパークでハンドレールをやってみたら、周りの皆はひょいひょいと飛び乗れるのに、自分ひとりが乗っかんない。さすがにこれはヤバイッす(汗)

そこで、トレーニングだ!と思ったのです。多分、やるなら今しかない。これを逃すとどんどん体力が落ちていって戻せなくなる。

そこで取り上げたのは、ジャンプ・アタック。今回はこのご紹介をいたします。

 

2、ジャンプ力向上のためには

まず、理論的なことからはいります。取りあえず、ジャンプ・アタックのことは置いておいて、一般的にジャンプ力向上のためにすべき事って何かわかりますか?

答えは、ジャンプをすること!

って、当たり前すぎですか。

これに関しては有名な古典的研究がありまして、①筋力トレーニング ②自重のみのジャンプ練習 ③等尺性収縮運動を3群にわけてトレーニングを一定期間実施し、成果を比較したところ、最もジャンプ距離が伸びたのが②自重のみのジャンプ練習で、次に成績が良かったのが①筋力トレーニング、最も伸び率が低かったのが③等尺性収縮運動という結果だったのです。

さらに①筋力トレーニングと②自重のジャンプ練習を両方行った方が、①②をそれぞれ単独で行ったグループよりさらに成績が良かったのです。

ここでいう等尺性運動とは、同じ姿勢をずっとこらえるというトレーニングで、脚に関しては椅子に座るような姿勢で空中に腰を浮かし耐える、という類の運動です。これだと体の動きがないので、ジャンプを実際行う際の筋肉線維の伸び縮みがありません。そのためジャンプ動作を鍛える事ができないのです。

自重ジャンプは重りを使わず、自分の体重だけが負荷となります。空身でのジャンプを繰り返すことは、ジャンプをするための神経伝達を鍛え、体が効率よくジャンプ動作を行えるように学習していきます。

また、ジャンプ・トレーニングにもやり方が色々あり、専門用語で言うとプライオメトリクス・トレーニングという連続的に行うパワー系トレーニングや、静止した状態から単発的に行うやり方などがあります。

実際ジャンプを行おうとすると、瞬間的な爆発力を生むパワー系の筋力が非常に関わってきます。ですので筋力トレーニングも重要になってきます。

つまり今まで述べてきたことを総合すると、筋トレ+ジャンプトレーニングがジャンプ力向上にやらなければいけないことになるのです。

そこで次にいよいよジャンプ・アタックの説明です。

 

3、Jump attack(ジャンプ・アタック)とは

ジャンプ・アタックは元マイケル・ジョーダンのパーソナル・トレーナーだったティム・グローバーが作り出した、ジャンプ能力の向上に焦点を当てたトレーニングプログラムです。

ティム・グローバーの業績はこのサイトに詳しく載っています。

ROCERS

ジャンプ・アタックは一般向けの書籍として出ています。これの良い所は、色々考えずともこの本の通りにやってると成果が出るので、取っ付きやすいですね。当然、普段ジャンプ動作を行っていない人のほうが、恒常的にジャンプ動作をやっているようなスポーツに取り組んでいる人より、伸びしろがあるので効果が出やすいです。ただ、現役だったマイケル・ジョーダンをはじめ、NBAのプレーヤー達が取り組んで成果を出している程のものなので、現役選手が行ってもなんら無駄にはならないでしょう。また、ティム・グローバーはNBAのトレーナーでしたが、ジャンプ力の向上を目指す全ての人に勧められます。

↑これが書籍です。調べてみたらすでに廃版になってる模様。でも、中古でけっこう出回ってると思います。

 

3-1,ジャンプアタックの内容

ジャンプ・アタックではルーティーンが明確で、

①レジスタンス・トレーニング

②プライオメトリクス・トレーニング

③テクニカルなイメージ・ジャンプ

④ストレッチ

を1セクション30秒くらい(強化具合で変化)で、それぞれのセクション間を30秒~1分インターバル(休憩)で行います。そして順繰りに1サイクルこなしたら、次のサイクルまでに2~3分のインターバルをとり、これを3サイクル行います。これを1セットし、次のセットでは種目を全て変えて同じように3サイクルをこなしていきます。このセットをこなしたら、再び種目を全て変えて3サイクルこなし、全部で3セットを行うようになっています。

具体的には、①バーベル・スクワット→②タック(抱え込み)・ジャンプ→③自分の競技種目で行うジャンプ動作→④大腿四頭筋のストレッチ、このサイクルを3回行います。これは、両足踏み蹴りのカテゴリーでまとめられています。次は①ステップ・アップ→②片足のホッピング→③競技内での片足で踏みけるような技術種目→④下腿のストレッチ、というサイクルを3回こなします。これは片足踏み蹴りのカテゴリー種目です。次にサイドのバランスにフォーカスした種目のサイクルをこなす、という具合です。

したがって全部こなすと結構時間がかかります。まず目標として3ヶ月間、週2回をこなすようにします。

レジスタンス・トレーニングのパートの強度は、

・最初の週~第4週まで最大重量の50%で、30秒間行う。

・第5週~8週目までが最大重量の70%で、20秒間行う。

・第9週~12週目までが最大重量の90%で、10秒間行う。

種目全てを通して、正確なフォームを維持して、最大反復回数を目指します。

 

3-2、ジャンプアタックのサイド・メニュー

またジャンプアタックのメニューをやらない日には、上半身のレジスタンス・トレーニングのメニューをこなすようにします。爆発力が必要な、いわゆるパワー系の運動には、体幹部分の強さが必要です。さらに上体を引き上げる肩甲帯の筋力も必要になります。こちらも週2回行います。

 

4、ジャンプ系のトレーニングをやる前に

ここで一つ注意点があります。ジャンプ種目は膝に負担がかかるため、一般的に推奨されている基礎体力レベルとしては、バーベル・スクワットで自分の体重の1.5倍の重さを持ち上げる最大筋力を持っているということです。ジャンプ動作ではどうしても膝に対する負荷が強くかかってしまうので、膝を痛めやすくなります。そのため、ジャンプからのランディング時の衝撃に耐え得ると想定されている筋力が、自重の1.5倍以上となっています。統計によりますと、この数値以下の筋力しかないと膝の故障リスクが上がる事が判っています。

したがってジャンプ・アタックの著書の中でも、普段筋トレを取り入れていない人は、準備段階として6週間の筋力トレーニングの期間を設けています。内容はスクワットや大腿を中心としたレジスタンス・トレーニングと、上半身の全般的なレジスタンス・トレーニングから成っています。

ただし上記で述べているのは標準的なことであり、一般的にはそこまでこだわらなくても、運動負荷の加減さえ上手く行えばジャンプ・トレーニングは始める事は可能です。一般向けガイドラインがこちらにありますのでご参考にして下さい。

NSCA「プライオメトリクスの強度に関する実践的ガイドライン

 

5、爆発力(パワー系)トレーニングとジャンプ力の関係

1996年のU.S. Air Force Academyのフットボール選手を対象にした研究では、スクワットの単独トレーニングで垂直跳びのパフォーマンスが3.3cm向上し、プライオメトリクス(ジャンプ・トレーニング)を単独で用いたと ころ3.81cm 向上し。一方、スクワットとプライオメトリクスを組み合 わせて週2回のトレーニングを行ったところ、垂直跳びのパ フォーマンスが平均10.67cm改善したと言う報告です。

またこの中では、スクワットの最大筋力の向上と、垂直跳びの成績向上が関連していて、同様にクリーンの最大筋力の向上と、垂直跳びの関係も比例関係にあることが述べられています。両種目とも力の発揮能力が向上すると、垂直跳びの能力もそれに伴って向上することが証明されています。

パワー系トレーニングとジャンプ力向上の関連は、様々な研究で関係性が深いことが分かってきています。ジャンプ・アタックで成果が望めなかった人や、実践者で効果がプラトーに達しまい向上が見られなくなった人は、パワー系のトレーニング内容を増やしてみたり、種目を吟味してみると良いでしょう。

ジャンプ・アタックは、現在トレーニング業界でトレンドとなっているファンクショナル・トレーニングの先駆的な形で、神経と筋との連絡の強化を目標としています。筋力強化がジャンプ動作の向上にいかに還元できるかをテーマに練られたプログラムなのです。なのでこのプログラムに、前述したような研究結果から導きだされる種目を組み込んで、新しいプログラムを作り出すのも一考かもしれません。

 

6、まとめ

私はまだ始めたばっかりなので、また成果が出たらご報告します。当院はマンションの一室で営業しているので、飛び跳ね系のトレーニングは周りの騒音を考えるとちょっとキビシイので、他でやらないといけないのが玉に傷ですね。無理しすぎると腰にくるので、ぼちぼちやってます。

今回はジャンプ力向上のためのプログラムの一つジャンプ・アタックのご紹介でした。ご興味ある方は書籍を読まれることをお勧めします。

では、また。